杉並区議会では6月14日から27日まで「平成20年 第2回 区議会定例会」が開催され、私は、初日の土曜日に本会議場にて一般質問を行いました。以下、その概要です。
※一般質問とは議員が区政全般に関して質問を行い、新たな施策の提案や区政に対して意見や要望を述べ、ときには是正を求め、区政をより良い方向へ導くことを目的に年4回開かれる定例会ごとに行われます。

区内交通網の整備と今後のコミュニティバスのあり方について

なおやの視点 少子高齢化社会を迎え、乗り降りが容易で気軽に利用できる路線バスは、区民の身近な足として、また公共交通の積極的な活用はCO2を削減し環境負荷の軽減にも有効な手段です。そこで今後のコミュニティバス(すぎ丸)の方向性や区の整備計画の考え方について質問しました。

区が公共交通を整備する意義についてどのように考えているのか?
南北バス(すぎ丸)の基本的な運行目的は、南北交通の充実・交通不便地域の解消・高齢者や主婦など昼間の移動支援・既存路線バスの連携や補完が目的であり、南北バスの運行により交通安全性や防犯性の向上、地域の活性化を見込んで、現在すぎ丸バスを運行している。

昨年改定された実施計画では平成21年度から新たな南北交通の整備に関して調査、研究を行っていくこととなっていたが、1年前倒しして今年度から始めた理由は?
また新路線の決め方については、区民の声を的確に反映させることが必要であり、その方法をどのように考えているのか?今後のスケジュールとあわせて伺う。
多くの区民からコミュニティバス運行の陳情が来てい ることを考慮し計画を前倒しした。また新たなコミュニティバスを検討するうえで、指摘の通り区民ニーズを的確に把握することが非常に重要と考え、アンケート調査を行ってきめ細かくやっていく。スケジュールについては、今年度はこれまでの実績を見直して課題の整理を行い2〜3年程度でまとめていきたい。

交通不便地域と言われる地域の定義は?
区はこれまで鉄道駅から500m・バス停から300m離れている地域を交通不便地域と考えてきた。今後はこれらを含めて検証していく。

最近の燃料高騰の影響によって、すぎ丸バスの運賃が値上げや運行本数が減少するのではないかと懸念する声が聞かれるが、今後も現行100円均一の運賃の運行体制を求める。
すぎ丸バスがこれまで果たして来た役割を考慮して、利用客増に取り組む一方、広告収入を得ながら指摘の通り運賃の値上げや運行本数を減らすことなく取り組んでいきたい。



平成18年の法改正に伴い、地域住民の移動手段を確保することを目的としてコミュニティタクシーの運行が容易となり、バスよりも低コストで運行できるコミュニティタクシーの導入を検討する自治体が増えてきている。小平市では今年の3月からコミュニティタクシーの実証実験をおこなっているが、今後区でもJR高円寺駅からセシオン杉並間の運行などを検討するに当たって、従来型のバスタイプにとらわれることなく柔軟な発想で新しい手法も模索すべきでは?
様々な自治体で取り組んでいる事例や新たな手法を研究し、今後のコミュニティバスのあり方を検討していきたい。